日薬連・品質委員会 再発防止へ 中長期的な人員確保など製造・品質管理の再確認求める
公開日時 2022/03/30 04:49
日本製薬団体連合会(日薬連)品質委員会は3月29日、「品質問題事案の再発防止に向けた取り組み」の周知徹底するよう、求める通知を発出した。小林化工や日医工などの薬機法違反に加え、自主回収が相次ぐなど、品質問題の発生が相次いでいることを踏まえ、特に留意が必要な点をまとめた。「品質保証業務に必要な知識経験を習得するには時間がかかることを考慮し、中長期的な具体的人員計画を作成し、計画に基づいた職員の育成を図る」ことなどを盛り込んだ。
日薬連品質委員会では昨年1月から、厚労省医薬・生活衛生局の監視指導・麻薬対策課と意見交換を開始。行政処分を受けた小林化工や日医工など、第三者委員会の調査報告書を踏まえ、再発防止策を検討してきた。人員確保のほか、自己点検は「3ゲン(現場、現物、現実)に基づき実施する」ことや、抜き打ちでの実施の有用性も盛り込んだ。
日薬連品質委員会の大久保恒夫委員長は、「2020年12月小林化工の事案で健康被害がでた。その後、度重なる自主回収で安定供給に不安が生じている。業界全体で品質確保の取り組みが一層求められている状況だ」として、改めて製造管理・品質管理の再確認を求めている。