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GLP-1ダイエットで「思わぬ健康被害も」 製薬4社が適正使用呼びかけ

公開日時 2023/06/02 04:49
GLP-1受容体作動薬などで、ダイエット目的での適応外使用が横行していることを受け、製造販売元の製薬4社は、適正使用を呼びかけている。効能・効果は2型糖尿病のみであり、「国内で承認された使用法以外で使用された場合、本来の効果が見込めないだけでなく思わぬ健康被害が発現する可能性も想定される」として、適正使用を呼びかけている。

注意喚起を発出したのは、GLP-1 受容体作動薬、GIP/GLP-1 受容体作動薬を製造販売するノボ ノルディスクファーマ、アストラゼネカ、サノフィ、日本イーライリリーの4社。インターネットなどで、“GLP-1ダイエット”などの広告が掲載されているが、GLP-1 受容体作動薬、GIP/GLP-1 受容体作動薬は、「2型糖尿病以外の目的で使用された場合の安全性及び有効性については確認されていない」と説明。「医師により 2 型糖尿病の患者様各々の状態を確認いただいた上で添付文書に従って適切に処方・使用されることを目的とした医薬品であり、国内で承認された使用法以外で使用された場合、本来の効果が見込めないだけでなく思わぬ健康被害が発現する可能性も想定される」としている。

「製造・販売に責任を有する企業として、製品をご使用になる患者様の安全を確保することが最も重要と考えている」として、「承認された効能・効果外の使用を推奨していると受け取れる記事等については、確認次第、規制当局への連絡、相談を速やかに実施する」と警告している。

なお、日本糖尿病学会は4月12日付で「GLP-1 受容体作動薬および GIP/GLP-1 受容体作動薬の適応外使用に関する日本糖尿病学会の見解」を改訂。「医師とくに本学会員においては、不適切な薬物療法によって患者さんの健康を脅かす危険を常に念頭に置き、誤解を招きかねない不適切な広告表示を厳に戒め、国内承認状況を踏 まえた薬剤の適正な処方を行ってください。また、特に本学会専門医による不適切な薬剤使 用の推奨は、糖尿病専門医に対する国民の信頼を毀損するもので本学会として認められる ものでないことを警告する」としている。

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