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科研製薬・23年度上期 営業利益32.8%減の減収減益 通期予想は据え置き

公開日時 2023/11/10 04:48
科研製薬が11月8日に発表した2023年度第2四半期決算は、売上高が前年同期比1.8%減の361億7100万円、営業利益が32.8%減の55億1200万円の減収・減益だった。営業利益が2桁減となったのは、積極的な戦略投資の結果、研究開発費が32.5%増加したため。ただ、通期計画に対する進捗率は、売上高が49.5%、研究開発費が38.0%、営業利益が72.5%となっており、通期業績予想は変更していない。

◎関節機能改善剤・アルツ「段階的な置き換え、ヒアルロン酸注射治療の再確立で売上増へ」

国内医療用医薬品・医療機器の上期売上高は0.4%減の303.77億円だった。2本柱のうち、爪白癬治療薬クレナフィンの売上は、薬価改定や競合品の影響を受け4.5%減の91.99億円となった。一方、関節機能改善剤アルツの売上は、競合品のスベニール販売中止発表による切り替えが進んだ結果、3.0%増の89.29億円となった。9日の決算説明会で堀内裕之代表取締役社長は、アルツ販売の取り組みについて「下期は切り替えによる安定供給優先の中で段階的な置き換えを実施し、ヒアルロン酸注射治療の再確立およびシェアを確保することで売上増加を行う」と述べた。

◎原発性腋窩多汗症治療薬・エクロックの売上は68.4%増

20年11月発売の原発性腋窩多汗症治療薬エクロックの売上は68.4%増(5.63億円増)の13.87億円と大幅に伸長した。堀内社長によると、原発性腋窩多汗症外用治療剤の市場規模(IQVIAデータに基づく自社分析)は、22年度に18.13億円だったのが、23年度は上期(4-9月)だけで21.70億円に達し、既に前年度を上回っているという。堀内社長は「当社でも新聞、SNS等での啓発広告、また市民公開講座などの啓発活動を積極的に行っているが、汗の領域で当社を含めた合計3社が啓発活動をこの1年間活発化させていることが要因と考えている」と指摘した。

また、23年8月発売のやけどなど熱傷の壊死組織除去剤ネキソブリッドの販売活動に言及した中で、「導入元のメディウンド社がイスラエルで製造し、日本国内で最終製品化しており、現在発生しているイスラエル・パレスチナ情勢により今後の製品供給に影響が及ぶ可能性が生じている。安定供給確保に向け情報収集しているが、現時点ではまだ不透明な点も多く、予断を許さない状況だ」と述べた。

【連結業績 (前年同期比)通期予想(前期比)】
売上高 361億7100万円(1.8%減)731億円(0.2%増)
営業利益 55億1200万円(32.8%減)76億円(5.0%減)
親会社株主帰属純利益 40億6800万円(31.8%減)67億円(23.2%増)

【主要製品売上高(前年同期実績)通期予想、億円】
クレナフィン 91.99(96.33)177
アルツ 89.29(86.73)181←修正前180
セプラフィルム 35.44(40.14)70←修正前73
フィブラスト 13.21(13.78)27
エクロック 13.87(8.23)21←修正前19
リグロス 4.42(4.44)9
ヘルニコア 1.88(2.09)4
ジェネリック計 40.24(41.90)79


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