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産業医科大とケアネット PCSK9阻害薬、投与開始1年以内の中断患者が44.6% RWD研究で

公開日時 2024/02/28 04:50
産業医科大学公衆衛生学教室とケアネットによるレセプトデータを用いたリアルワールドデータ(RWD)研究で、PCSK9阻害薬の投与開始から1年以内に、同阻害薬を中断した患者が44.6%いることがわかった。ケアネットが2月26日に発表した。両者は、「PCSK9阻害薬治療による患者側の経済的負担や、医療者側が予防目的で高額な薬剤を選択することへの躊躇が発生している可能性が示された」としている。

本研究は、使用許可が得られた3自治体の国民健康保険及び後期高齢者医療制度のレセプトデータを用いて、高コレステロール血症治療薬であるPCSK9阻害薬が処方された患者の背景や特徴を把握することを目的に記述的な調査を行ったRWD研究。2015年4月から21年3月までの6年間分のレセプトデータから、17年4月から20年3月までの期間にPCSK9阻害薬が最初に処方された患者群を「PCSK9群」(184人)とし、同様の手続きで、対照群を「エゼチミブ最大耐用量スタチン併用群」(1307人)として抽出した。

研究の結果、PCSK9群はエゼチミブ最大耐用量スタチン併用群に比べて、post-index期間(最初の処方日から12カ月間)において虚血性心疾患の有病率及びPCI手術を受けた患者割合が高いことがわかった。pre-index期間(最初の処方日より前12カ月間)を調べたところ、PCSK9群の虚血性心疾患の有病率及びPCI手術を受けた患者割合がエゼチニブ最大耐用量スタチン併用群に比べて高いことも確認。両者は、「PCSK9が急性心筋梗塞の再発リスクの高いハイリスク患者に使用される傾向があることが示唆された」としている。

これらの研究結果は、学術論文「レセプトデータを活用したPCSK9阻害薬の処方実態に関する調査」として発表。同論文は医学誌「保健医療科学」72巻5号(23年12月)に掲載されている。


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