米ファイザーはブラジルのジェネリック企業・Laboratorio Teuto Brasileiro（本社・ゴイアス州アナーポリス）と提携すると発表した。

ファイザーは今年末までにTeuto社の株式40％を約2億4000万ドルで取得し、役員2人を送り込むとともに、Teuto社が有する約250品目のブラジルでの販売権も獲得し、ブラジル以外で販売も検討。ファイザーが2014年から残るTeuto社株式60％を取得するオプションも有することで両社は合意した。

一方、Teuto社はパフォーマンスに応じたマイルストーン・ペイメントを受領する権利も有している。ファイザーは09年に新興市場事業部門を設立し、現在70カ国以上に進出しているが、なかでもブラジル、インド、中国、ロシア、トルコ、メキシコの6カ国については同事業部門でも優先市場として重視している。今回の提携について同部門プレジデントのJean-Michel Halfon氏は「今回の提携は当社の成長を加速させるためにキーとなる新興市場に焦点を当てた投資の追及と高品質な医薬品に対する患者のアクセス機会を増やすという当社の姿勢を表すもの」と語っている。

また、ブラジルの地元紙エスタードは、ファイザーが同社のブロックバスター脂質異常症治療薬・リピトール（一般名・アトルバスタチンカルシウム水和物）などの特許失効後、Teuto社にこれら製品のジェネリック品の製造を委託すると報じている。Laboratorio Teuto Brasileiroは1947年設立。ブラジルのジェネリック企業では売上高第3位。09年の売上高は2億8000万レアル（約132億円）。