FDA 多発性硬化症初の経口治療薬Gilenyaを承認
公開日時 2010/09/27 04:00
米FDA(食品医薬品局)は9月22日、スイス・ノバルティスの再発寛解型多発性硬化症(MS)治療薬「Gilenya(一般名:フィンゴモリド)カプセル0.5㎎」を承認したと発表した。同剤は、MS治療薬として初めての経口治療薬。ロシアで9月10日に、世界で初めて承認されたのに次ぎ、米国での承認は2番目。
同剤は、スフィンゴシン1-リン酸塩受容体(S1PR)調整薬と呼ばれる新規クラスの薬剤。リンパ節中のリンパ球の脳や脊髄への遊走を阻害、MSの重症化を抑制する。
副作用として、投薬開始時に心拍数の減少が報告されたことから、心拍数のモニタリングを求められている。また、黄斑浮腫が報告されたため、眼科的評価の実施も推奨されている。
なお、全米多発性硬化症学会(NMSS)によれば、MS患者は全米で40万人、全世界で210万人にのぼるという。