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サンバイオ 再生細胞薬「SB623」今後1か月程度で承認申請 第三者割当新株予約権発行で82億円調達へ

公開日時 2022/02/14 04:50
サンバイオは2月10日、同社が開発した再生細胞薬「SB623」について承認申請の準備を開始したと発表した。慢性期外傷性脳損傷プログラムに関する「先駆け総合評価相談」が終了し、1月31日付けで独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)から「申請確認文書」を受領した。同社によると、今後1か月程度で承認申請することになると見通している。また、同日の取締役会で「SB623」の製造販売承認直後から製品の普及や製造体制の整備等に対応するため、総額82億円を資金調達する第3者割当新株予約権の発行を決議した。

再生細胞薬「SB623」は、一過性に遺伝子導入した成人骨髄由来の間葉系幹細胞を加工・培養して製造した再生医療等製品。脳内の神経組織に投与すると自然な再生機能を誘発し、失われた運動機能の改善を促すことが期待される。外傷性脳損傷により慢性期の運動機能障害を負った患者を対象にランダム化二重盲検比較試験(STEMTRA試験・グローバル臨床第2相試験 日米・ウクライナ)の結果によると、24週時点の運動機能障害の変化を測定するFugl-Meyer Motor Scale(FMMS)のベースラインからの改善量は、SB623投与群8.3点、コントロール群2.3点(p値=0.040)で、主要評価項目である「6か月時点のFMMSのベースラインからの改善量」を達成している。また、SB623投与群18人(39.1%)、コントロール群1人(6.7%)でFMMSの10点以上の改善を達成し、統計学的な有意差を認めた(p値=0.039)。安全性の懸念は認められず、最も多かった有害事象は頭痛だった。

◎「申請確認文書」をPMDAから受領

「SB623」は再生医療等製品として「先駆け審査指定制度」の対象品目の指定を受け、「承認申請」の準備を進めていた。すでにPMDA との「対面助言・事前面談」を済ませており、次のステップとして「先駆け総合評価相談」を行い、①臨床、②非臨床、③品質、④信頼性、⑤GCTP-の各パートそれぞれにおいて「申請確認文書」を受領する流れとなっている。5パート全てについて1月31日付で「申請確認文書」をPMDAから受領したことで、承認申請の手続きに入ることになった。承認申請の時期は「今後1か月程度」としているが、準備状況等によって予定より遅れる可能性があることも指摘している。

◎第三者割当新株予約権の発行決議 製品普及や製造等で総額82億5800万円を資金調達

同社は2月10日の取締役会で、第三者割当による新株予約権の発行を決議した。今回の資金調達は総額82億5800万円。内訳は、①SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始後の製造体制構築及び在庫確保(39億8200万円)、②SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの市販開始後の普及体制構築(20億円)、③慢性期外傷性脳損傷プログラム以外のSB623の新規適応拡大やグローバル(地域)展開に向けた日本での脳梗塞プログラムの臨床開発(22億7600万円)-。割当日は22年3月4日~3月11日のいずれかの日。支出予定時期は22年3月~25年3月としている。


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