米FDA(食品医薬品局)と欧州医薬品庁(EMA)はこのほど、当該製薬企業に提出を求めていた希少疾病薬および希少疾病生物製剤に関する年次報告書について、FDAかEMAのどちらかに提出すればよいと発表した。これまでは当該製薬企業に対し、FDAとEMAのそれぞれ提出するよう規定していた。
同年次報告書は、希少疾病薬の指定を受けた日に同時にFDAとEMAに対して、進行中の臨床試験のレビュー・現況、今後の治験計画、希少疾病薬の指定に影響する問題点など希少疾病薬の開発状況を提出するもの。今後、同書類の重複を避け、どちらか一方に提出すればよいことになる。FDAおよびEMAは提出された書類を電子的に交換、相互がそれぞれ審査・評価を行う。
FDAのTimothy Cote希少疾病製品開発部長は、今回の措置について、「当局の合理化が図られると同時に製薬企業にとっても、重複が避けられメリットは大きい」と話している。