FDA 抗がん剤brentuximabに枠組み警告を追加
公開日時 2012/01/19 04:01
米食品医薬品局(FDA)は1月13日、Seattle Genetics/武田薬品工業/Millennium Pharmaceuticalsのホジキンリンパ腫治療薬Adcetris(brentuximab vedotin)について、同剤を服用した患者のうち、2例から進行性多巣性白質脳症(PML)が発症したとの報告を受け、同剤のラベルに新規に「枠組み警告」を設け、PMLのリスクを加えると発表した。
同剤は、米国では、自己幹細胞移植後再発のホジキンリンパ腫と自己幹細胞移植が不可能で、化学療法後、再発した全身性未分化大細胞リンパ腫を適応として2011年8月に承認されている。FDA承認時にPML1例の報告があったため、「使用上の注意・警告」欄にPMLのことは記述されていた。
FDAは、患者には同剤を服用、気分・行動の変化、記憶喪失、視覚・歩行・言語障害などPML発症の症候が出現した場合は医療関係者に報告するよう呼びかけた。医師には、疑わしい症候が出現した場合は投与を一時休薬、PMLと診断された場合には投与中止を求めた。また、FDAは、Adcetrisと抗がん剤ブレオマイシンとの併用で肺毒性を高めるとして、ブレオマイシンとの併用禁忌を警告に加えることを決めた。