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米FDA  MS治療薬Mayzentを承認

公開日時 2019/04/04 03:50

米食品医薬品局(FDA)は3月28日、スイス・ノバルティス社の多発性硬化症(MS)治療薬Mayzent錠剤(シポニモド)を承認した。適応は、臨床的単発性症候群、再発寛解型および二次性進行型を含む再発型MS。

同剤は、細胞表面に存在するスフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体の特定サブタイプに対する選択的免疫調節薬と呼ばれる薬剤で、MSの炎症を抑制する。

Mayzentの服用については重篤な副作用発現リスクがあるために以下の点について注意喚起を促す患者メディケーションガイドの配布が義務付けられた。

▽感染症リスクを増やすので治療開始前には血球数測定を行う、▽黄斑浮腫を発現する恐れがあるため患者は視力に変化が生じたら医師に連絡を取る、▽一過性の心拍の減少や肺機能の低下の恐れがある、▽治療開始前に肝酵素の測定と医師は重篤な肝障害を持った患者では注意深く観察すること-など。臨床試験でみられた主な副作用は、頭痛、高血圧、肝酵素上昇など。

Novartis Pharmaceuticals社のPaul Hudson CEOは、「MS治療の最も重要な目的のひとつは、障害の進行を遅らせることと認知機能の維持である」と指摘、同剤が活動性疾患を持つMS患者に対する初の経口剤であることに言及したうえで、「我々は、MSを止めるための取り組みが、薬剤を必要とする患者に長く待ち望んでいた治療法を導いたことに喜んでいる」とコメントした。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)神経学製品部のBilly Dunn部長は、「MSは患者の生活に深刻な影響を与える疾患」と述べたうえで、「我々は、MS患者の新たな治療オプションを開発する企業に対して今後も協力を惜しまない」とコメントした。

 

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