EMA 希少疾病薬指定1000件に達する
公開日時 2012/06/13 04:00
欧州医薬品庁(EMA)は6月7日、EUの「希少疾病医薬品規制」(The Regulation on Orphan Medicinal Products)に基づく希少疾病薬の指定製品が同日指定した製品で、1000件に達したと発表した。同法はEUが2009年に採用、2010年から発効したため、3年目で1000件に達したことになる。
EMAは、1000件に達したことについて、「希少疾病医薬品規制」が希少疾病薬の指定が、薬剤の持つ可能性の期待に添う法的枠組みであること、および、希少疾病薬の研究の促進ばかりでなく、有望な物質を見極めることや販売承認を獲得するために開発を促進することに役立つことを示したと同規制の貢献を評価した。EUでは、希少疾病は10000人に5人で、各疾患とも25万人以下程度の患者数を持つ疾患と定義されている。EUでは、希少疾病薬の独占販売権は承認後、最長10年間。
欧州委員会(EC)のJohn Dali委員(保健・消費者政策担当)は、「EUの希少疾病医薬品規制は、希少疾患の診断・予防・治療のための薬剤の開発に強力なインセンティブを与えることによって、大きな成功を見た。同規制で示されているようなインセンティブが、患者にとって十分な治療法がなく苦しみの生活を送ることと適切な治療法のある良質な生活を送ることの違いを生むカギだ」と話し、同法が希少疾病に悩む患者を救ったとの考えを示した。