中外製薬 関節リウマチ治療薬アクテムラ、米国での承認は来年後半以降
公開日時 2008/12/04 23:00
中外製薬は12月4日、国際戦略品で関節リウマチ治療薬アクテムラ(一般名:
トシリズマブ)の米国での承認審査について、FDAから申請者のロシュに求め
られていた追加資料の提出が09年第3四半期(7-9月)になるとの見通しを
明らかにした。承認の判断は来年後半以降に持ち越されることになる。
中外の親会社であるロシュは07年11月に承認申請していた。それに対しFDAは
今年9月に「コンプリートレスポンスレター」を発出し、承認に必要な追加資
料を要求。その後、ロシュとFDAは協議し、このほど同剤の市販後安全対策プ
ログラム(REMS)の内容の充実や、同剤が出産前後の胎児の発達や生殖能力へ
の影響しないことを確認するための非臨床試験を実施し、それら資料を提出す
ることを確認した。追加の臨床試験は求められていない。
同剤は、中外製薬と大阪大学が共同研究で作製した抗ヒトIL-6レセプターモノ
クローナル抗体をもとに遺伝子組み換え技術により産生した国産初の抗体医薬。
関節リウマチの適応では日本では08年4月に承認。欧州では同年11月に医薬品
委員会(CHMP)が承認勧告を行っている。スイスでは12月3日に承認された。