クリティカルケア・プロセスとして遠隔ICU治療介入前後での重症患者の院内死亡率、在院日数、合併症予防の推移
公開日時 2011/05/29 22:59
本試験は、遠隔ICU(Tele-intensive care unit)治療介入前後の院内死亡率、在院日数、ベストプラクティスを順守することによる合併症の予防との関連を明らかにし、その関連を定量化する。
被験者は6290人(成人)。834床を持つ学術医療センターの2キャンパスの7つのICUで、2005年4月26日から2007年9月30日の間に、ベストプラクティスを電子的にモニターするプロセス、治療計画の作成、警告に対する臨床医の応答時間などを遠隔ICU治療介入前後の比較を行った。
評価項目は、院内死亡率、在院日数、ベストプラクティスの順守、合併症発生率。
結果は、院内死亡率が遠隔ICU治療介入前は13.6%、介入後は11.8%。ベストプラクティス順守では、深部静脈血栓予防が介入前85%、介入後99%、心血管保護が介入前80%、介入後99%など。予防できうる合併症では、介入前1.6%、介入後13%。在院日数では、介入前9.8日、介入後13.3日。
結論として、単一の学術メディカルセンターの研究では、遠隔ICU治療の実施は、調整比オッズにおいて死亡率の減少、在院日数の減少、ベストプラクティス順守、予防しうる合併症発症率の低下を示した。
JAMA May 16、2011