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立命館大と草津総合病院 医療とICT融合で連携 診療データ解析、AI診断支援、人材育成など

公開日時 2017/10/27 03:50

立命館大学と草津総合病院(滋賀県草津市)は10月26日、医療とICTの融合に向けて包括的な教育・研究連携協定を結び、診療データの解析、ICT、AIを用いた医療技術の研究やその推進に必要な人材の育成を進めると発表した。企業の参加も視野に入れる。まずは2、3年をめどに、病院側で利活用可能なCT画像をAIによって解析、診断支援を行う技術の構築を進める。医療とICTに双方に精通する人材は5年程度かけ輩出を目指す。

立命館大は、医療・健康とICTの融合を全学挙げて取り組んでおり、情報理工学部やスポーツ健康科学部などがある滋賀のびわこ・くさつキャンパスが拠点の一つ。病院に眠る診療ビッグデータの利活用が診療や予防医療、健康増進に役立つことが期待されているものの、病院側にはデータを解析し、活かす技術、人材が不足。他方、大学側は、最先端のICT等の研究成果や技術などシーズは持つ一方で、臨床現場の具体的な課題、ニーズを知る機会が限られていた。そこで両者は、今後は医療分野において、ビッグデータの利活用、ICTを駆使した研究、それ推進する人材の育成が重要と判断し、連携することになった。

連携では、医療とICTの双方に精通した博士レベルのデータサイエンティストなど「高度専門人材」の育成を協力して行う。併せて、研究能力と技術を持つ大学院生が、病院との共同研究を通じて、医療ニーズに応える新技術の創出を目指す。草津総合病院は、719床を持つこの地域の中核病院で、ケアミックス型として急性期から慢性期まで広い患者を診察、診療データを持っていることから、連携相手として適切と判断したという。

 
立命館大学の吉田美喜夫学長(写真左)は同日に記者会見し、「医療現場の課題に応える研究を行い、事業化を視野に入れて成果の還元を通じ、社会的ニーズとの整合を図っていきたい」と述べた。文科省が2018年度から整備予定である、第4次産業革命の推進などに向け優秀な博士人材の育成を図る拠点「卓越大学院プログラム」をにらんだ取り組みであることを説明した。
 
草津総合病院の柏木厚典理事長(写真右)は同会見で、▽膨大な診療情報を利用したがん、糖尿病等の治療予測、進展因子解析、医療経済解析に情報技術を活用したい▽疾病予防や健康増進プログラム開発と実践の場が必要▽医師だけでなくエンジニアなど様々な専門職でチームによって現場のニーズをピックアップし、産業界に活かしていきたい――とし、「それを行える現場として我々を利用していただき、ヘルスイノベーションを進める場にしたい」と抱負を語った。
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