厚労省 「血管新生療法」保険適用へ
公開日時 2003/06/04 23:00
厚生労働省は6月4日、再生医療である「骨髄細胞移植による血管新生療法」
について、高度先進医療として保険適用する方針を決めた。同日、中医協基本
問題小委の場で明らかにした。従来の治療法に抵抗性を持つ閉塞性動脈硬化症、
バージャー病が適応症で、患者の腸骨から自己骨髄液約500mlを採取、30~50m
lに濃縮した後、虚血部の筋肉内に自己骨髄液を数十カ所に注入することで血
管新生を促進させ、患部の血流改善を目指す。
関西医科大学付属病院、久留米大学病院、自治医科大学付属病院の3施設が共
同研究で臨床応用。5月26日の高度先進医療専門家会議で適格性について検討
した結果、「承認が適当」と認められた。中医協の次回総会で審議予定。医学
雑誌「ランセット」に世界ではじめて成果が掲載されるなど、話題性が高いこ
とから、「異例に」(担当課長)、総会を待たず基本問題小委の場で報告した。