バイエル
公開日時 2002/04/08 23:00
日本・韓国バイエル代表兼バイエル社長のミヒャエル・ポートフ氏は4月9日、日本のバイエル・グループ(バイエル、バイエル薬品など9社)の業績を発表。2001年通期(12月末決算)の売上は前年比2%減の2190億円、営業利益は前年比32%減の150億円だった。「景気低迷による全体的な市場規模の縮小や競争の激化、市場からの価格低減の要求」などを業績悪化の要因にあげた。医療用医薬品、コンシューマーケア、診断薬からなるヘルスケア事業部門の売上は、前年比3%減の989億円。高コレステロール血症治療薬バイコールの販売中止や、血液凝固第8因子製剤コージネイトの出荷延期が、売上の足を引っ張った。好調だったのは、高血圧・狭心症治療薬のアダラート L、アダラート CRや抗真菌剤マイコスポール。抗血小板剤バイアスピリンは、2001年1月の販売開始後、年末までに約40%の市場シェアを獲得した。診断薬事業については、総合血液学検査装置アドヴィア120用の試薬が23%の売上増を記録した。ポートフ代表は、ヘルスケア事業部門の中・長期展望として「主力製品のバイアスピリンやアダラート CRなどに焦点を絞った営業・マーケティング活動を展開するとともに、2003年に予定されている勃起機能改善薬バルデナフィルの発売に向けて準備を行う」と語った。研究開発については、「2001年にはライフサイエンス分野だけで約130億円(医薬品が100億円、農薬が30億円)の研究開発費を投入。今年もほぼ同額を確保」し、積極的に研究開発に取り組む。バイエル薬品のMR数は昨年末時点で700人。今のところ、増減の計画はない。