小野薬品工業
公開日時 2002/06/13 23:00
13日、全身性炎症反応症候群に伴う急性肺障害に対する世界初の治療薬「注射用エラスポール100」を17日から発売すると発表。 エラスポールは、急性肺障害の発症に深く関与している好中球(白血球の一種)から放出されるエラスターゼという酵素を選択的に阻害するもの。低下した呼吸機能を改善することで人工呼吸器の装着期間を短縮し、患者の人工呼吸器の装着による強いストレスや呼吸器感染症の併発を減少させることが可能になる。また、人工呼吸器の早期離脱により集中治療室(ICU)からの退出を早め、医療コストの削減も期待できることから世界的に注目されている。 海外では、導出先の米イーライリリー社が昨年8月から急性肺障害を対象として欧米を中心に6ヵ国でフェーズ2を実施中、今年末に終了する予定。2005年頃までには世界的に申請できると見ており、「日本発の新規性の高い画期的グローバル新薬」として期待を寄せる。