日本化薬 がん専門MR150人体制に
公開日時 2002/10/31 23:00
日本化薬の中村輝夫社長は10月31日の記者懇談会で、医薬事業本部の動きに触れ、「がん専門MRを毎年50人程度育成、150人体制にしていく」と述べた。同社の抗がん剤に特化したラインアップに応じた方針で、体制は全国の基幹がん病院がおおむね300施設程度との試算から打ち出した。同社のがん専門MRはすでに、約20人が活躍。開発部門の研究員を講師に、社外の抗がん剤や、併用療法について研修を受けるほか、国内外のガン治療学会に参加するなど専門性を高める。「医局での説明会で、医師とディスカッションできるレベルのMRを育成したい」という。同社のMRは現在約450人。3人に1人ががん専門MRになる。また、ゲノム創薬をターゲットに、他社と提携して新薬開発に乗り出す考えを強調。中村社長は「86年間で培った技術を新しい時代に沿うよう、他社との知的資産の融合に取り組みたい」と説明した。懇親会ではさらに、10月8日に輸入承認を取得した抗悪性腫瘍剤「膀注用イムシスト」について、ピーク時で年12億円の売上を目指していることを明らかにした。