塩野義製薬決算 クラリチンは53億円、今期倍増を計画
公開日時 2003/05/19 23:00
塩野義製薬は5月19日、03年3月期決算を発表した。〔03年3月期〕売上高 2852億3100万円(32.1%減)営業利益 192億6500万円(19.0%増)経常利益 180億9800万円(15.6%増)純利益 59億400万円(30.2%減)〔04年3月期見通し〕売上高 2130億円 経常利益 230億円 純利益 85億円 売上高は医薬品卸子会社オオモリ薬品グループ各社の提携先との合併に伴う連結除外、また、医療用医薬品売上が微減となり、大幅な減収。営業、経常利益は大幅な赤字を計上していたオオモリ薬品の連結除外などにより増益。純利益は動物用医薬品事業の移管、工場の転進支援制度、オオモリ薬品の合併などに伴う割増退職金の支払いなどにより、大幅減益となった。03年度は、02年度上半期にオオモリ薬品の売上が残っている形での比較で大幅な減収を予想しているが、オオモリ薬品分を除くと増収となる見通し。主要製品売上(単体)をみると、インフルエンザが例年以上に流行したため抗生物質「フロモックス」が343億円(01年度336億円)と伸びたほか、02年9月に発売したアレルギー疾患治療剤「クラリチン」は53億円を売り上げた。しかし、抗生物質「フルマリン」や「塩酸バンコマイシン」などが減少し、医療用医薬品全体では1778億円(同1803億円)に減少。03年度は、クラリチンで2倍の100億円、高脂血症治療剤「ロスバスタチン」の発売で30億円を見込むなど、医療用医薬品全体では1822億円への伸長を予想している。