富山化学工業 医療用医薬品が9.7%減
公開日時 2003/05/20 23:00
富山化学工業は5月20日、03年3月期決算を発表した。〔03年3月期〕売上高 329億9700万円(16.4%増)営業利益 22億2500万円(前期31億4800万円の損失)経常利益 13億円(同39億3700万円の損失)純利益 △51億6600万円(同26億6400万円の損失)〔04年3月期予想〕売上高 222億円 営業利益 10億円 経常利益 1億6000万円 純利益 2億円 医療用医薬品の売上は9.7%減の226億4700万円となったが、新薬の技術導出、大正製薬などに対する販売権の供与など技術料収入が80億1400万円(01年度8200万円)と大幅に増加し16.4%の増収。営業利益、経常利益は黒字化した。大正製薬と医療用医薬品分野の国内販売会社「大正富山医薬品」を設立、4月から新たな営業体制で販売を開始するのにあたって、繰延税金資産の見直しを行った結果、法人税等調整額が発生したため、純利益は51億円の損失。今期は大正富山医薬品の稼働に伴い、富山化学の医療用医薬品の売上は大正富山医薬品への供給価格となり、192億円(02年度226億円)と見かけ上減少するが、大正製薬と合わせてMRが1000人を超える営業強化により、富山化学の製品について10%強の売上増を計画。一方、人件費や販売促進費などの経費は大正富山医薬品に移ることから利益への影響はほとんどない見通し。02年度の主要製品の売上は、02年9月に発売した抗菌製剤「パシル」が8億4100万円。抗生物質「トミロン」(21.5%減)、抗菌製剤「オゼックス」(28.6%減)、抗生物質「ペントシリン」(17.3%減)と売上上位製品の減少幅が大きかった。