中医協は６月11日、薬価専門部会を開き、薬価算定組織（委員長・矢崎義雄国
立国際医療センター総長）が、新薬の薬価算定ルールに関する意見書を提出し
た。意見は、新規性の乏しい新薬の算定方法▽規格間調整のあり方▽徐放化製
剤などの加算▽原価計算方式の算定方法▽外国平均価格調整▽その他――の６
項目からなる。

このうち、「新規性の乏しい新薬」については、類似薬効比較方式２で最類似
薬の１日薬価より高く算定されることがある現行方式を見直し、より厳しいル
ールを適用する必要があるとした。「規格間調整」は、諸外国のように、患者
ごとの必要用量の差異に関わらず同一薬価とする仕組みの検討を掲げた。

また、「徐放化製剤」は、投与回数減少など医療上の有用性があるものは現行
の規格間調整後に相当の加算をすべきではないか、とした。「原価計算方式」
は、輸入原価の妥当性の判断は難しいことから、何らかの手立てが必要とした。
また、「外国平均価格調整」は、医療保険制度の違いから極端に高い国があり、
それらをそのまま比較対象とするのは不適当とした。