中医協 有用医薬品は再算定から除外か
公開日時 2003/06/11 23:00
中医協薬価部会に薬価算定組織が提出した意見書は、「その他」の項目で、有
用な医薬品を再算定の対象から除外することを検討課題に挙げた。これに対し、
支払い側の下村健委員(健康保険組合連合会副会長)が、「有用性やエビデン
スが立証できるのであれば上市後に評価することもありえるが、企業は当初予
想の何倍も売れて利益が上がるのだから、むしろ社会還元の意味で(薬価を)
下げてもいいのではないか」と疑義を示した。
意見書は、「有用な医薬品の市場拡大は臨床現場のニーズを反映しており、市
場拡大に伴う再算定の対象になったとしても、その時点のエビデンスから、新
薬として収載されると仮定したら有用性加算の対象になる」として、「良い薬
は値段を下げない新たなルール」構築を求めている。
一方、再算定について診療側の青柳俊委員(日本医師会副会長)は、「新規収
載の際の初年度市場規模予想が現実離れしていることがあり、うがった見方を
すると再算定(の対象)に乗らないようにしているとも考えられる。収載の際
の市場規模をフォローしておかないと、再算定が有名無実になる」と述べた。