日薬・部会 卸の4割「後発品は供給体制に不備」
公開日時 2003/07/15 23:00
後発医薬品メーカーと取り引きのある卸企業のうち、商品入荷が2日以内に可
能なのは全体の6割にとどまることが、卸を対象に実施した日本薬剤師会卸薬
剤師部会(河村芳男部会長)のアンケート調査で7月15日までに分かった。残
る4割はメーカー側の体制不備から入荷に3日以上かかる。同部会は「薬局へ
の供給にはさらに1~2日を要すると考えられ、医薬分業で後発医薬品が広く
処方されるには供給体制整備が必要」としている。
調査は今年2月、日本医薬品卸業連合会会員159社を対象に実施、99社(62.3%)
の回答があった。同部会がピックアップした後発品メーカー44社と取り引きが
ある卸87社に、後発品の在庫状態やメーカー各社の供給体制について「半分以
上の品目の在庫がある」「2日以内に入荷できる」「1週間以内に入荷できる」
の3段階に分類してもらった。
大阪のある大手メーカーの場合、取り引きがある卸46社のうち、「半分以上の
品目の在庫がある」のは24社(52.2%)、「2日以内に入荷できる」が13社
(28.3%)だった。一方、それぞれ11.1%、22.2%の卸にしか供給できないメ
ーカーもあった。全卸の、全メーカーとの取引1298件のうち、「半分以上の品
目の在庫がある」のは318件(24.5%)、「2日以内に入荷できる」が458件
(35.2%)だった。