田辺製薬は７月24日、関節リウマチの効能追加を取得したレミケード（一般名・
インフリキシマブ）について記者会見し、70人のエリアマネジャーがフォロー
体制を取りながら、納入先を約400施設に限定するなどの販売方針を明らかに
した。感染症など指摘される副作用の情報収集・提供を厳格に実施するためで、
全投与患者を対象に5000例を目安とした市販後調査を行う考え。売上は同効能
だけで今年度32億円、ピーク時の05年度に200億円を予想する。

同社は発売にあたって「レミケード部」を新設、「安心して使用できる環境づ
くり」を進めてきた。市販後調査は約400施設に対して、併用されるメトトレ
キサートの使用経験が豊富な医師に使ってもらうよう依頼し、十分な問診や結
核のスクリーニングを求める。70人の専任エリアマネジャーがこれらの業務を
担当する。

レミケードは抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤で、02年５月にクローン病
治療薬として発売された。関節リウマチの効能追加は01年６月に申請。臨床試
験では強力な治療効果と、関節破壊進行の防止や身体機能の改善効果のあるこ
とが確認されていたが、厚生労働省から市販後安全対策の具体化や増量（最大
10mg/kgまで）の根拠の整理を求められていた。承認は今月17日。薬価は１バ
イアル11万3190円。