政府・検討会 新医師臨床研修で地域偏在に懸念
公開日時 2003/07/28 23:00
04年の新医師臨床研修制度スタートに向け厚生労働、文部科学両省は7月28日、
大学や地域医療関係者を集め「制度の円滑な推進に関する連絡協議会」を開い
た。出席者らは、研修医の都市部や特定の診療科への偏在が懸念されることな
どを指摘。河村建夫文科副大臣が「人材育成の観点から、来年度予算概算要求
でも考慮したい」としたのに加え、木村義雄厚労副大臣も、「スタートしてか
らの流れを見て、(予算づけなどで)傾斜配分も検討が必要かもしれない」と
述べた。
研修医の処遇、評価、マッチングなど、制度化に向けた条件整備のため開催。
地域や診療科による研修医の偏在に対する懸念は、参加者15人のほぼ一致した
意見だった。「医学部入学の時に、卒業後一定期間は地域での定着を義務付け
るのはどうか」「地域限定のライセンスも考えなければならない」などの提案
も出された。同協議会は今後も引き続き開催し、現行研修医の偏在の実態につ
いて両省から説明を受ける。