厚生労働科学研究 医療事故発生頻度でパイロット調査へ
公開日時 2003/08/24 23:00
03年度厚生労働科学研究「医療事故の全国的発生頻度に関する研究」(主任研
究者・堺秀人東海大学医学部付属病院副院長)の運営検討委員会は8月21日夜、
初会合を開き、今年中のパイロット調査実施など今後の運営方針を決めた。10
月以降、臨床経験のある看護師をリクルートし、事故スクリーニング評価の実
施者を養成。おおむね15病院から診療録を各10冊程度サンプリングし、評価の
妥当性、信頼性に関する検討を行う。また、臨床医が事故の最終判定を行う。
これとは別に厚生労働省は、国立病院や大学病院などで発生した医療事故につ
いて第三者機関への報告を義務付けるための「事故報告範囲検討委員会」をこ
のほどスタートさせたが、今回の厚生科学研究は、専門家がカルテなどの分析
で医療事故の判断をする全国統一の基準づくりが目的。国内でのパイロット調
査と並行して、米国やオーストラリアの先進事例についても情報収集する。