レイシー教授 日本でもフォーミュラリーがマーケティングの鍵に
公開日時 2003/08/26 23:00
ネバダ薬科大学副学長のチャールズ F.レイシー教授は、8月25日の新医療
システムと医薬品マーケティングを考える会(メドアーク主催)で、DRG・PPS
/マネージドケアが米国の病院経営や医薬品マーケティングに与えた影響につ
いて講演。病院は、在院日数短縮、治療コスト削減など経営の効率化を図って
おり、「薬剤でも低コストで最大の効果をあげるものの選択に注力している」
と説明した。
米国の病院では、代替調剤などでジェネリック採用が進む一方で、薬剤部長が
中心になって医薬品の使用を評価・承認したリストとしてのフォーミュラリー
を作成。メーカーは薬の採否を決定するフォーミュラリーに自社製品が載るよ
う、医師だけでなく薬剤部長や関連各部門への情報提供を強化しているという。
レイシー教授は、「日本の病院でもDPC導入で経営の効率化が進み、数年後に
は米国に、フォーミュラリーがマーケティングの重要なカギとなる」と、予測
した。また、薬剤採用の意思決定者が医師中心から、医師と薬剤師、さらに医
師と薬剤師と患者に変化していくのに伴い、メーカーもターゲットを変えてい
く必要があるとし、「DTCが医薬品プロモーションでより重要な役割を果たす
だろう」と述べた。