第一製薬 DDSがん化学療法剤DE-310の開発を中止
公開日時 2003/08/31 23:00
第一製薬は8月29日、DDSがん化学療法剤(カンプトテンシン誘導体)「DE-31
0」の開発中止を決定したと発表した。DE-310は、生体内で徐々に分解される
高分子キャリアにDX-8951を結合させたDDS製剤で、前臨床試験では、がん細胞
にDX-8951が集積し、効果増強と毒性低減が可能と分かった。しかし、欧米で
のフェーズ1の結果、想定したコンセプトの証明には至らなかったという。日
本でフェーズ1を始めたばかりだったが、欧米の結果を踏まえ中止した。同社
では、DX-8951以外で、同じDDS技術を活用した抗がん剤の研究を継続する方針
を示している。
DDS製剤ではないがん化学療法剤(カンプトテンシン誘導体)「DX-8951f」は、
米国でのフェーズ2で膵臓がんでの延命効果が認められ、欧米で膵臓がんに対
するフェーズ3を実施中で、04年度の上市を予定している。