国立がんセンター東病院医師 アバスチンの適正使用徹底を
公開日時 2007/05/08 23:00
国立がんセンター東病院消化管内科の土井俊彦氏は、4月に承認を取得した中
外製薬の大腸がん治療薬アバスチン(国内初の血管新生阻害剤)について、前
提となる他の抗がん剤との併用では、海外でエビデンスのある薬剤を選択する
など適正使用の徹底を訴えた。
併用薬としてFOLFOX(5-FU/ロイコボリン+オキサリプラチン)や5-FU/ロ
イコボリンを1次治療で使用すべき薬剤として挙げた。一方、国内で大腸がん
治療に比較的多く使われているUFT(フッ化ピリミジン系抗がん剤)/ロイコ
ボリンやTS-1との併用に関しては「エビデンスがない」として、控えるべき
との考えを示した。
中外は上市直後18ヵ月間で2500人の患者の協力を得て、特定使用成績調査を実
施する計画。提供施設も800~900施設に限定する。推定投与患者は発売後半年
間で6000~7000人、年間で2万数千人規模を見込む。