島田日本化薬社長 医薬を機能化学品とならぶ最主力事業に
公開日時 2008/01/10 23:00
日本化薬の島田紘一郎社長は1月10日の08年5月期中間期業況説明会で、中長
期的な事業戦略を発表。2016年までに医薬を機能化学品とならぶ最主力事業に
育成する方針を示した。医薬事業の売上を全体の26%(07年5月期)から、機能
化学品事業(07年5月期は42%)と並ぶ35%に引き上げる。重点領域である抗
がん剤関連の売上は、医薬事業全体の5割強から7割に拡大する予定。
「スペシャリティ&ジェネリックファーマ」を目指す医薬事業本部では、がん
領域の強化策としてミセル抗がん剤の研究開発に経営資源を集中する。16年ま
でに日米で同時開発中の「NK012」(高分子ミセル化カンプトテシン類、フェ
ーズ1)のほか、「NK105」(同パクリタキセル、フェーズ2)、「NK911」
(同塩酸ドキソルビシン、フェーズ2)などの上市を見込む。
後発品事業では、抗がん剤関連で品揃えを充実させるとともに、営業支援体制
の強化に向けて設置したコールセンターの人員を現在の12人から増員していく
計画。毎年2~3品目を上市し、09年度(10年5月期)に売上100億円(08年
5月期予想は48億円)を目標とする。