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諮問会議で民間議員 後期高齢者人口の伸び鈍化踏まえた歳出改革実現を

公開日時 2018/05/22 03:51

政府の経済財政諮問会議(安倍晋三首相)の民間議員は5月21日、2019年度から3年間の社会保障費の伸びの抑制について、75歳以上人口の伸びが1.5%まで鈍化することを踏まえ、歳出改革を実現するよう求めた。18年度までの3年間は75歳以上人口の伸びが3.3%あり、集中改革期間の総額で社会保障費の伸びを1兆5000億円とする目標の着実な実施を求めていた。安倍首相は、2025年の医療提供体制を見通し、「地域医療構想の着実な実現には、この2018年度が非常に重要な年」と強調。今秋に全国の対応方針の策定状況の中間報告を取りまとめ、先進事例を横展開することなどを厚労相に指示した。

◎2040年社会保障費は最大190兆円 重要なステップは地域医療構想の実現

この日、内閣官房・内閣府・財務省、厚労省は2040年に社会保障費は18年度の1.6倍に当たる最大190兆円、医療・介護給付費は最大94.7兆円に達するとの試算を示した。国内総生産(GDP)比率は18年度より2.5ポイント高い24.0%となり、給付全体が経済成長のスピードを上回る見通し。給付と負担の見直しに向けた議論は必須と言える。

こうした中で、地域医療構想や医療費適正化計画の着実な実施により、病床数の削減や病床機能の分化・連携、後発品の普及などの適正化を推し進めることの必要性も高まっている。試算ではこれらの着実な実施により、現状を投影した推計に比べ、1.6兆円の抑制ができるとの見通しも示した。

安倍首相は、医療・介護を取り巻く環境が大きな変革を迎える中で、地域・患者によらず適切な医療を受けることが可能な提供体制を実現することの重要性を強調。その「第一の重要なステップ」として、2017年3月までに各都道府県で策定された地域医療構想をあげた。「次の重要なステップは、2025年までに目指す医療機能別病床数の達成に向けた医療機関ごとの対応方針の策定だ」と強調。「2025年の地域医療構想の実現に向け、病床の転換や介護医療院への移行などが着実に進むよう、地域医療・介護のための基金や診療報酬改定など、これまでの推進方策の効果・コストを検証していただきたい」と述べ、着実な実施を求めた。

厚労省も、この日、地域医療構想調整会議における議論の進捗管理の必要性を強調。その上で、医師確保対策や都道府県へのインセンティブや権限などを組み合わせることで、取り組みを加速させる考えを示した。

◎AI、ICTの活用で生産性向上も

厚労省はさらに、高齢化とともに生産年齢人口の減少が到来する”新たな局面”に対応する課題として、「健康寿命の延伸」や「医療・介護サービスの生産性向上」を踏まえた新たな社会保障改革の全体像について国民的な議論の必要性を指摘した。

民間議員も「予防・健康増進の推進、医療費適正化」の必要性を指摘。▽予防・健康づくりについて一般住民を対象としたインセンティブを推進、▽かかりつけ医と連携して生活習慣病の重症化予防への取り組み、▽加入者自身の健康・医療情報を本人にわかりやすく提供、▽後発医薬品の利用勧奨などの取り組み―を行う自治体の割合を見える化したデータを提示した。依然として都道府県で格差があると指摘し、「遅れがみられる地域の課題を明らかにし、その地域の取り組みを促進していくべき」とした。

もう一つの課題が、高齢化に伴って顕著になることが想定される医師・薬剤師不足だ。厚労省は2040年度の医療福祉分野の就業者数について、計画ベースで1065万人との見通しを示した。ただ、ICTや人工知能(AI)、ロボットの活用で業務代替が可能と考えられるものが「5%程度」とし、活用により53万人程度減少するとの推計も示した。

野田総務相も、「今後本格化する人口減少は、わが国最大の危機。この危機をチャンスとして捉える」ことの必要性を強調。オンライン診療のモデル構築や医療・介護連携に必要なデータの標準化、ビッグデータの利活用に取り組む自治体の支援など、「あらゆる分野へのICTの積極導入」の必要性を強調した。
 

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