新時代のチャネル戦略でシンポ 「新時代MC3.0到来」を予感

公開日時 2015/05/19 03:51
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東京大学大学院薬学系研究科医療産業イノベーション機構の佐藤正晃主任研究員は5月12日、東京都内で開催された「第8回Marketing Excellence Japan」(eyeforpharma主催)のシンポジウムで、大転換期を迎えた医療マーケットに見合うマルチチャネルマーケティング(MCM)の新たな指標構築の必要性を強調した。その上で、「マルチチャネル3.0(MC3.0)」の取り組みとして、国が推進する「地域包括ケア」の中での製薬企業の役割や、医療産業の業態変化に対応した組織造りなどについて更に議論を深めることが重要と指摘した。今後は、次世代型MCM戦略のステップとして製薬企業のMRとマルチチャネルを組み合わせた新たなKPI(Key Performance Indicators:重要業績評価指標)の策定などが求められそうだ。

 

この日のシンポジウムでは、チャネル戦略におけるMRの役割や、これからの医療産業とMCMの新たな方向性について議論が及んだ。MRとチャネルの関係については、総じてMRを軸としたチャネル戦略の重要性が唱えられた。

 

パネリストの山本直英氏(ノバルティスファーマ・コマーシャルエクセレンス部部長)は、「MRの立場が変わることは少なからずある。新しい役割を担えるMRが求められている」と強調し、MRが活躍できるチャネル戦略に取り組んでいるとした。また、工藤洋平氏(日本ベーリンガーインゲルハイムジャパン・マーケティングリサーチ&イノベーション部担当マネージャー)は、「MRのみ、MCMのみで白黒させる時代ではないというスタンスで臨むべき。MRは自分にとっての小さな成功体験を積み重ねていくことが重要だ」と述べた。

 

的場成男氏(ニールセン・カンパニー アナリティック・コンサルティング・ディレクター)は、「MRとMCMの相乗効果を見ながら双方の役割を積み上げてみてはどうか」と提起した。岩井敦史氏(バイエル薬品循環器領域事業部血栓領域マーケティング イグザレルトプロダクトマネージャー)は、「いまは打ち手が多種多様になってきた。昔はデジタルなどなかった。間違いなくMRもスキルやトレーニングなどが求められる」と見通した。

 

◎地域包括ケア時代のMCM戦略

 

地域包括ケア時代の製薬企業の役割について工藤氏は、「広い目線で、場合によって患者さんも含めたビジョンが求められる」と述べた。山本氏は、「製薬企業としての役割はそんなに大きく変わらない」としながらも、「病診連携や多職種連携など、つなぐ役割やそこでの価値を感じてもらえるように努めるべきだ。MRはそこに介在しないといけない」と強調した。

 

岩井氏は、「まだまだ医師を軸にした情報提供が大切だが、今後は医療・介護者への情報提供も必要になる。新しい形を模索していけば、新しいものが見えるかもしれない」と述べた。


最後に総括した進行役の佐藤氏は、地域包括ケアの中での製薬企業の役割も変化する。MCMも新しい時代にシフトする」と述べ、「MC3.0」の到来に向けて従来型ではなく、医療提供者側のニーズに見合ったMCM戦略の議論をさらに深めていく考えを強調した。

 

 

 

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