旭化成とファイザー DIC治療薬リコモジュリンのコ・プロ終了 3月末で
公開日時 2016/02/16 03:51
旭化成ファーマとファイザーは2月15日、2013年11月から行っていた汎発性血管内血液凝固症(DIC)治療薬リコモジュリン点滴静注のコ・プロモーションを今年3月末で終了し、4月から旭化成単独で情報提供活動すると発表した。コ・プロによってDIC治療を行う医師をほぼカバーでき、同剤の認知が広がったことから当初の目標を達成したと判断し、コ・プロ契約を終了することで合意した。
DICは血液凝固系が過度に活性化され、血栓形成や臓器障害、著明な出血傾向を来たす症候群。診療科は血液内科をはじめ救急やがん、感染症など多領域にわたる。中でも感染によって引き起こされる全身性炎症反応症候群である敗血症からの合併が多く、予後も不良とされる。発症から28日後の死亡率が3~4割との報告もある。
リコモジュリンは、血液凝固因子であるトロンビンと特異的に結合し、その基質特異性を変えてプロテインCの活性化を促進することでトロンビン生成を抑えるというもの。DICに用いられる抗凝固薬としては他にヘパリン類や合成プロテアーゼ阻害薬、生理的プロテアーゼ阻害薬、抗線溶薬などがある。