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ヴォイス調査 認知症患者の合併症 高血圧、脳血管疾患、糖尿病が上位に

公開日時 2016/10/14 03:50

医師対象の調査コミュニケーションツールを提供するヴォイスはこのほど、「認知症の診察・治療ついてのアンケート」の調査結果をまとめた。過去3か月以内に認知症患者を診察した医師のうち、9割以上の患者に何らかの合併症が認められた。併発する疾病は、高血圧、脳血管性疾患、糖尿病などで上位3位までにランクされた。こうした認知症以外の合併症を診る傾向は、認知症患者を多く診る医師のほうが、あまり診ていない医師より高く出る傾向がうかがえた。

調査は、同社の医師パネルを活用し、過去3か月間の認知症と診断されているカルテベースの患者数を調べた。調査期間は2016年9月6日~9日まで。回答医師の総計は1032人で、認知症患者は平均19.2人だった。なお、認知症患者を一人も診なかった医師306人を除く、726人の医師で再集計すると、平均患者数は28.1人となった。

調査結果によると、過去3か月以内に認知症患者を一人以上診た医師726人を対象に「一番最近診察した認知症患者を誰が診断したか」を聞いたところ、「自身が診断した」との回答と、「他の医師により診断された」との回答がそれぞれ5割で拮抗していた。一方、同じ質問について、受け持っている認知症患者の数が、①「10人以下」のLight群、②「11~30人」のMedium群、③「31人以上」のHeavy群-の3群に分けて分析すると、自身で診断したとの回答がLight群で3割弱に止まるのに対し、Heavy群では7割と高まっていることが分かった。

認知症患者の合併症(複数回答可)を聞いたところ、「他に患っている疾患はない」との回答は7%に止まり、他は何らかの合併症を持って診療を受けている実態が浮かび上がった。最も多かったのは「高血圧などの循環器疾患」で約6割を占めた。次いで「脳梗塞などの脳血管疾患」、「糖尿病」が3割台。そのほかに、睡眠障害や関節痛などの痛み、骨折、がん、緑内障・白内障、歯周症など歯の病気など。受け持ち患者数別にみると、高血圧、脳血管性疾患、糖尿病ともにLight群に対し、Heavy群が10ポイントほど上回っていることが分かった。

調査を行ったヴォイスによると、回答のあった医師のうち、患者数の多い診療科は、心療内科、神経内科、脳神経外科、精神科、神経科をあげている。政府の推し進める地域包括ケアシステムにおいても、今後の急速な高齢化の進展を見据え、認知症の診療体制の整備が求められている。高齢者は循環器系疾患や悪性腫瘍など、認知症以外の疾患を合併するケースが多いことから、今後は地域における診療連携体制の構築なども求められそうだ。

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