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ファーマエッセンシア 国内営業体制を構築 真性多血症治療薬候補・ベスレミ皮下注の発売に向け

公開日時 2023/02/17 04:50
ファーマエッセンシアジャパンは2月16日、承認申請中の真性多血症を対象疾患とするベスレミ皮下注(一般名:ロペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)、開発コード:P1101)の発売に向けて、営業体制を構築したと発表した。コマーシャル本部内に、▽東日本営業部、▽西日本営業部、▽オンライン専任コミュニケーター(=オンライン専任MR)、▽マーケティング本部――を設置。同剤の承認取得後、血液領域疾患の治療を提供する医師への情報提供活動を始める。MR数は非開示だが、2023年中に社員数は50人程度になる予定だとしている。

コマーシャル本部長には鈴木幸也氏が就任した。鈴木氏はアステラス・アムジェン・バイオファーマ(現アムジェン)で営業本部長やマーケティング本部長などを歴任し、20年11月に同社に入社。22年1月から現職。

◎2月27日の薬食審・医薬品部会で承認可否を審議予定 順調にいけば5月収載も

ベスレミは2月27日開催予定の厚労省の薬食審・医薬品第二部会で承認可否が審議される予定になっている。承認が了承された場合、3月中に正式承認され、手続きが順調にいけば5月にも薬価収載されるとみられる。

同社は本誌取材に、薬価収載が見込まれる時期についての言及は避けたが、「薬価収載後すみやかに発売する予定」と述べた。ベスレミは同社として初めて日本で承認申請した品目で、承認された場合は第1号の取扱製品となる。なお、米国では21年に承認され、販売中。

◎本態性血小板血症を対象に日本含む第3相国際共同試験が進行中

ベスレミは新規の長時間作用型モノペグ化プロリンインターフェロンで、同社のコアテクノロジーである「部位選択的ペグ化技術」を用いたもの。同社によると、「薬物動態の特性が改善したことにより従来のペグ化インターフェロンからさらに投与間隔を延長できることが期待されている」としている。

部位選択的ペグ化技術は、タンパク質分子内の特定のアミノ酸をポリエチレングリコール(PEG)という高分子化合物によって選択的に修飾できるようにした技術で、化学的に均一な「ペグ化タンパク質」の合成を可能にした。このペグ化によってタンパク質医薬の体内における分解が抑制され、半減期の延長と長時間にわたる効果の持続につながり得る、優れた薬物動態/薬力学的特性を示す。

ベスレミは本態性血小板血症を対象疾患に日本を含む第3相国際共同臨床試験が進行中で、慢性骨髄性白血病や成人T細胞白血病・リンパ腫でも臨床試験が計画されている。また、従来のインターフェロン製剤と比べ、忍容性、有効性、アドヒアランスが大きく改善されれば、B型肝炎ウイルスによる慢性肝炎の治療にも貢献できる可能性があるとしている。

同社は、台湾の台北に本社を置くPharmaEssentia社の日本法人で、17年に設立された。PharmaEssentiaは部位選択的ペグ化技術プラットフォームを応用してアンメットメディカルニーズを満たすことを目指している。22年12月期のグローバル売上は28億8200万新台湾ドル(約124億円)、前年比339%増と急成長している。
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