小野薬品工業
公開日時 2001/09/11 23:00
9月12日、熊本大学の満屋裕明教授との共同研究から、経口可能な抗エイズ薬の有望なリード化合物E913を発見したと発表。 E913は、エイズウイルスの細胞膜にあるCCR5受容体に拮抗することで抗エイズ活性を示す。既存の抗エイズ薬である逆転写酵素阻害剤やプロテアーゼ阻害剤が効果を示さない薬剤耐性ウイルスに対しても有効であり、低分子化合物で経口吸収性も認められていることから経口剤としての開発が期待される。 最適化作業を進め、1~2年以内の臨床試験入りを目指す。内容は、『Journal of Biological Chemistry』誌9月14日号に掲載される。 小野では、ゲノム創薬の技術を用いた独創的な医薬品の開発を目指して、420の遺伝子資産の機能解析を行っており、エイズウイルスの細胞膜にあるCXCR4受容体に結合する遺伝子SDF-1に関する研究も進めている。