協和発酵・平田社長 コニール拡販でMR増強へ
公開日時 2002/11/14 23:00
協和発酵の平田正社長は11月14日に都内で開いた中間決算説明会で、「海外での研究開発を進めるために、国内営業力を強化させる」と明言。高血圧治療剤「コニール」拡販を中心に、MRを現状の800人から900人体制に増強する方針を掲げた。前日発表した03年3月期中間決算によると、コニールは144億円を売り上げ、通期で302億円を見込んでいる。また、中国では2004年発売に向けフェーズⅢの開発段階。平田社長は「とくに診療所や中小病院向けに拡販、350億円を達成したい」と述べた。平田社長はこのほか、北米でフェーズⅡb段階の抗パーキンソン剤など新薬開発や、適応拡大、剤型追加への期待をにじませた。中間決算では、柱の医薬事業が売上714億円、営業利益76億円でそれぞれ4億円、24億円の減となったが、後発品メーカー、模範薬品研究所をメルク・ホエイ社に譲渡したため業績が連結から外れたことが主要因。平田社長は「不採算事業の撤退など、経営改革を行う」と今後もリストラ策を進めることを表明。04年4月に化学品部門を、05年4月にはバイオケミカル部門、食品部門を順次分社化し、医薬中心の持株会社へ移行することを改めて示した。