山之内製薬 営業利益1060億円は概ねクリア
公開日時 2003/03/23 23:00
山之内製薬は20日、竹中登一社長以下幹部が出席して業績説明会を開いた。竹中社長は通期連結売上高予想の5160億円は「やや厳しい」と見通したものの、ハルナールやリピトールが依然好調で、昨年12月発売のミカルディス(ARB)も寄与することから、営業利益1060億円は概ね達成できると述べた。ハルナールは今期、日米欧すべてで400億円をクリア、トータル1600億円を上回った。欧州では02年の泌尿器領域シェアが13.2%に上昇するなど、98年(6.5%)の2倍に成長。現在、ファイザーに次ぐ2位に位置しておりトップを狙う。過活動膀胱治療薬YM905の製造承認申請(欧米)もあって、グローバルでは泌尿器をフランチャイズに展開する方向がより明確になった。国内は02年度下半期の市場シェアが5.03%で、同上半期より0.05ポイントアップ。初めて5%台に乗せた。トップ商品のガスターはPPIとの攻防が激しいが、「今期目標はほぼ達成できる」(市川邦英常務)とみており、来期以降は「18年間蓄積した情報を武器に差別化をはかりたい」としている。リピトールも650億円の目標は確保できると判断している。ミカルディスは発売以来3ヵ月間の売上は22億円。「先行3剤と比べ遜色ない」とみる。ピーク時予想は400億円。