国立国語研究所 インフォームドコンセントは「納得診療」
公開日時 2003/04/27 23:00
国立国語研究所の外来語委員会(委員長・甲斐睦朗同研究所長)は4月25日、「『外来語』言い換え提案」を発表した。まぎらわしい外来語について言葉使いを工夫、従来「説明と同意」などと言い表していた「インフォームドコンセント」は、「納得診療」とする案を挙げた。「説明と同意」との言い換えは、「この語の意味を端的に表しているが、より分かりやすく伝えるには『十分に説明を受けた上での同意』のようにすることが必要」と結論づけた。同委員会は、カタカナやローマ字で書かれた目新しい外来語、外国語が官庁やマスコミで多用される中、高齢者などに配慮した表現を用いることが必要との文部科学省・国語審議会などでの指摘から設置。昨年8月からこれら外来語の適切な言い換えについて検討を進めてきた。第1回目の報告書として63語について言い換え例を例示。今後、年に2回程度、新たな言い換え例を発表する。医療関係ではこのほか、アメニティーを「快適環境」、ケアを「手当て」「介護」、スクリーニングを「ふるい分け」、メンタルヘルスを「心の健康」、ライフサイクルを「生涯過程」などとした。