アストラゼネカ イレッサの承認を米国FDAから取得
公開日時 2003/05/06 23:00
英国アストラゼネカ社は5月5日、米国FDAが進行非小細胞肺がん治療薬として優先審査を経てイレッサ(一般名:ゲフィチニブ)を承認したと発表した。イレッサは、サードラインとしてプラチナ製剤とドセタキセル両方の化学療法が奏効しなくなった患者に使用される。FDAの承認はフェーズ2のデータに基づいており、サードラインとして米国人患者の13.6%に50%以上の腫瘍縮小効果が認められた。イレッサ服用患者の間質性肺障害の発生率は日本の2%に対し、海外(ほとんど米国のデータ)は約0.3%という。02年7月に世界で初めて承認された日本から遅れること約10ヵ月での承認となった。日本では発売後、急性肺障害、間質性肺炎について緊急安全性情報が出されるなど副作用が問題化した。米国では今回優先審査による承認プロセスが適用されたため、承認条件としてイレッサの臨床上のベネフィットと安全性をさらに証明し、通常の承認プロセスで必要とされるFDAの要件を満たすことを目的としたフェーズ4を完了することでFDAと合意した。