八代薬価研委員長 薬価改定新ルール導入に不安感
公開日時 2003/10/22 23:00
日本製薬団体連合会保険薬価研究委員会の八代光夫委員長は10月22日、日本医
薬品卸業連合会主催のセミナーで講演し、次回薬価改定に向けた中医協論議に
ついて「通常薬価改定以外のルール導入はできるだけ排除したいが、どこまで
できるか不安に思っている」と語った。
02年4月の薬価引き下げにもかかわらず、製薬企業の決算が増収増益基調で、
利益率が高い体質にあるとの指摘があることに対して、「知的財産の売上が大
きく貢献したと言える。製薬企業は、自動車、通信・電子とともに技術輸出額
の多い御三家の地位を不動のものにした」と反論。
また、薬価論議のテーマに上がっている特許切れ品への長期収載品再算定ルー
ルの適用拡大について「少し負担するのは、ある程度やむを得ないと思う。し
かし、我々が納得できる政策目標や、全体の整合性があっての話だ」と述べた
うえで、「現行の類似薬効比較方式による薬価算定ではプレミアが全くない。
また、後発品の使用環境を整備すると言いながら、先発品も、後発品も薬価を
下げようとしている」と
指摘した。