シミックHD 米投資ブラックストーンの買収に基づく新事業体制が始動 事業再構築で「グループ戦略室」
公開日時 2025/05/07 04:51
シミックホールディングス(HD)は5月1日、米投資ファンド・ブラックストーンと合意したCRO事業における戦略的資本提携に基づく新事業体制をスタートさせた。新体制では事業構造強化、成長戦略の再構築を推進するため「グループ戦略室」を新設した。また、関係会社の役員人事として、HD取締役副会長の片山俊二氏がシミック株式会社代表取締役社長を兼務、HD代表取締役会長CEOの中村和男氏がanimo株式会社代表取締役CEOを兼務することが発表された。
米投資ファンドのブラックストーンは今年3月3日に、シミックHDを買収することで合意した。これに伴い5月1日付で両社の株式比率はブラックストーンが60.0%、シミックHDが40.0%を保有することになり、持株会社の下で事業展開することになった。
シミックHDは新事業体制のスタートにあたり「グループ戦略室」を設置した。戦略室はグループ各事業の状況を踏まえた事業構造強化、成長戦略の再構築を推進するもので、①グループ各社の事業構造強化のための戦略的提携・パートナリング推進、②市場動向の分析・競合分析を踏まえた、グループ各社の成長戦略策定、③新規事業領域における事業モデル、収益化シナリオの再検討実施-に取り組む。
なお、ブラックストーンは日本のヘルスケア・サービス分野をグローバルで注力する投資テーマのひとつに掲げており、3月3日のシミックHDとの戦略的提携合意に際し、「今回の投資は、同分野における深い専門知識とネットワークを活用する当社の戦略に基づくもの」と説明。ブラックストーン・グループ・ジャパンの坂本篤彦代表取締役は、「グローバルの中でも急成長している日本市場への注力と、日本およびグローバルで確立した当社のライフサイエンス関連分野のポートフォリオへの確信を表すもの。当社は、日本におけるヘルスケア・サービス・プラットフォームのさらなる発展を通じて、重要な医薬品や技術を市場に提供し、業界の変革と患者様のより良い生活の実現に貢献したい」とコメントしていた。