日本化薬 がん温熱免疫治療法実用化へ新会社設立
公開日時 2004/01/20 23:00
日本化薬は1月20日、名古屋大学工学院研究科の小林猛教授らが開発した新規
がん治療法の実用化に向け、第一高周波工業、TTCなどと新会社を21日に設立
すると発表した。新治療法は、がん温熱免疫治療法で、がん細胞に集積する性
質を持つナノ発熱製剤を静注し、特殊磁場を照射・加熱し、がん組織を熱で殺
傷する。正常組織の温度上昇はほとんどなく、患者の負担や治療後の副作用の
心配がないという。実用化時期は2010年頃を見込んでいる。新会社の名称はナ
ノセラピー研究所。資本金は1000万円で、日本化薬55%、第一高周波工業30%、
TTCなど15%出資する。
同日発表した04年5月期中間決算によると、医薬事業の売上高は172億円(前
年同期173億円)、営業利益26億円(28億円)だった。通期では、売上高351億
円(351億円)、営業利益53億円(61億円)を見込む。