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医師の約7割 「専門医にオンライン症例相談後、製薬企業からも情報得たい」 医師歴長いほどMA担当希望

公開日時 2025/08/08 04:53
専門医にオンライン症例相談した医師の約7割は、症例相談後に製薬企業からも情報を得たいと考えている――。このような調査結果を、医師向け専門医相談サービスを展開するMediiがまとめた。専門医への症例相談内容が、相談した医師の専門領域、非専門領域にかかわらず、製薬企業から情報を得たいとの意向が約7割にのぼった。製薬企業から得たい情報のトップは薬剤情報だが、非専門領域について症例相談した場合は、薬剤情報と並んで疾患情報のニーズも高かった。担当MRから情報を得たい医師が最も多いが、医師歴が長いほどメディカルアフェアーズ(MA)担当を希望する傾向も確認できた。

文末の「関連ファイル」に、「医師が専門医からアドバイスを得た後、製薬企業から得たい情報」などの資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。無料トライアルはこちら)。

Mediiは、同社サービスに登録している会員医師を対象に、専門医へのオンライン症例相談後の情報収集ニーズに関する調査を行った。調査はオンラインで実施。調査時期は2025年5月。有効回答医師数321人。

◎専門医からのアドバイス後 「医師の関心が薬剤のより詳細な情報へと移っている」

Medii提供の医師向け専門医相談サービス「Medii Eコンサル」で専門医からアドバイスを得た後、製薬企業からも情報を得たいかを聞いたところ、何かしら情報を得たいとの回答割合は、自身の専門領域について症例相談した場合は67%、非専門領域では68%となった。

製薬企業から得たい情報は「薬剤に関する情報」が最も多く、自身の専門領域について症例相談した場合は57%、非専門領域では51%となった。次いで「疾患に関する情報」が求められたが、自身の専門領域について症例相談した場合は29%にとどまる一方、非専門領域では40%となった。

Mediiはこれらの結果について、「専門医のアドバイスにより具体的な治療方針の選択肢が浮かび上がったことで、医師の関心が薬剤のより詳細な情報へと移っている様子がうかがえる」と分析。さらに、「専門外の領域では、薬剤情報と並行して疾患に関する情報提供ニーズも高く、診断に苦渋しているケースが想像される」としている。

◎「担当MR」からの情報提供希望多く 医師歴31年以上で「担当MR」と「MA担当」が同率に

情報を求める医師が、誰から情報を提供してほしいと考えているかも気になるところ。調査結果をみると、最多は「担当MR」(48%)で、日ごろからコミュニケーションをとっているMRへの期待の大きさが表れたといえそうだ。ただ、担当MR、MA担当、コールセンターの「どれでも良い」が31%にのぼり、続いて「MA担当」(29%)、「コールセンター」(19%)となった。

医師歴の切り口でも分析してみると、医師歴「11~20年」及び「21~30年」の医師では、過半数が「担当MR」を希望し、「MA担当」を希望する医師は3割弱となった。これに対し、医師歴「31~40年」の医師では、「担当MR」と「MA担当」は各37%。医師歴「41年以上」の医師でも、「担当MR」と「MA担当」は各40%となり、医師歴が長いほどMA担当を希望する傾向も見て取れた。

医師歴「3~10年」の若手医師では、最多は「担当MR」の42%だったものの、僅差の2位が担当MR、MA担当、コールセンターの「どれでも良い」の39%となった。

◎高齢者医療に係る情報ニーズが高まっている可能性

医師から寄せられた自由コメントをもとに、専門医からアドバイスを得た後、製薬企業からどのような情報を得たいのかも探ってみた。

自身の専門領域について専門医に症例相談したケースでは、「難治性SLE治療」(診療科:総合内科、医師歴:45年)、「家族性高コレステロール血症に対する生物学的治療について」(循環器内科、27年)、「特に発売間もない薬剤の場合、市販後調査に伴い、副作用の発現状況等」(総合内科、43年)、「ATTR-CMに関する薬剤導入後の定期的フォロー(特に高い薬に関して)」(循環器内科、32年)、「神経難病の知識」――など、スペシャリティ領域の新薬について確認したい意向が垣間見えた。

自身の非専門領域について専門医に症例相談したケースでは、「使用経験のない薬剤の副作用の詳細」(呼吸器内科、22年)、「前医からの引継ぎで使ったことのない薬を使用しないといけない場合」(総合内科、12年)――といったコメントに代表されるように、使用経験のない薬剤の詳細を知りたいとのニーズが確認できた。

さらに、「高齢者の心不全対策」(総合内科、45年)、「高齢者の透析導入適応について」(総合内科、29年)、「老人特有の精神疾患への対応」(循環器内科、36年)、「高齢・認知症かつ腎機能不良の糖尿病患者の治療選択」(総合内科、34年)――など、“高齢者”というキーワードが散見された。高齢社会となり、実臨床において高齢患者が増えているため、高齢者医療に関する情報ニーズが高まっている可能性がありそうだ。
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