厚労省 コンピュータ不具合で臓器移植ネットに指示
公開日時 2004/01/26 23:00
日本臓器移植ネットワークのコンピュータ不具合で腎臓移植のチャンスを逃し
た可能性のある患者のいることが分かり、厚生労働省は1月26日、(1)誤運
用の徹底した原因究明(2)その他の臓器でも適正運用が行われているか確認
(3)再発防止策を策定し臓器あっせん機関としての信頼回復――の措置を講
じるよう、筧榮一理事長に文書で指示した。文書では、「臓器移植法第2条に
規定する臓器移植の基本理念に照らして非常に重大な問題」としている。
問題のコンピュータは、腎臓移植希望者(レシピエント)選択基準で、ドナー
とレシピエントの白血球の型(HLA)の一致度を調べる機能に不具合が生じた。
ネットワークはそれに気づかないまま、02年1月10日から今年1月15日までの
間に、6人のレシピエントが、本来なら腎臓移植を受けることができる可能性
があったにもかかわらず、結果的に受けられなかったという。