社保審・部会 国保「二次医療圏で再編」に反発も
公開日時 2004/07/28 23:00
厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会(部会長・星野進保総合研究開発機
構客員研究員)は7月28日、昨年夏から9回目の会合を開き、「1巡目」の検
討を終えた。事務局がこれまでの審議を整理した「今後の検討の方向性(事務
局案)」を示したが、市町村国保を「二次医療圏を基本に再編・統合を行うこ
とについてさらに議論を深める」としていることに対し、複数の委員から「現
実的でない」などの意見が出て、秋以降に予定される「2巡目」に向けた議論
が一部スタートした。
同案は市町村国保について、財政基盤の安定と機能強化を図るため、都道府県
を軸とした保健運営を目指すとしているが、「二次医療圏は医療需要がその中
でほぼ充足されるような区域であることから、医療費水準の平準化がしやすい」
として、当面は二次医療圏単位の再編を検討する。同案はまた、現行の老人保
健制度を廃止し、75歳を境にした新たな後期高齢者の医療制度を創設すること
などを盛り込んだ。