中医協・小委 「混合診療」は「個別に検証」を
公開日時 2004/12/05 23:00
中医協・診療報酬基本問題小委員会(星野進保会長)は12月3日、「特定療養
費制度の在り方に係る基本的方向性」をまとめた。混合診療に関連し、「規制
改革・民間開放推進会議などが保険診療と保険外診療との併用を認めるべきと
主張している具体例については、今後、個別に検証していくことが必要」とし
た。
「具体例」として、「乳がん治療により摘出された乳房の再建術」に関し、
「使用される材料が薬事法上未承認であることを踏まえて検討する」ことを求
めた。また、保険適用回数が制限されている医療行為の制限を超えた実施や、
医師、看護師の手厚い配置については、「本来、保険の中で評価していくもの
ではないかといった観点等も含めて検討する」とした。一方、抗がん剤など海
外で承認されている国民未承認医薬品について、「治験の仕組みをより円滑に
活用していくための措置が求められる」とした。
基本的方向性は、これまでの小委の議論を踏まえ公益委員を中心に素案を作成。
特定療養費制度全般について、「将来的な保険導入」を前提としたものかどう
かで対象を個別に整理するべきとした。また、冒頭で「特定療養費制度の在り
方について議論を行い、その中で、いわゆる混合診療の問題と接点が出てくれ
ば併せて議論を行うといったスタンス」と、混合診療ありきの議論ではなかっ
たことも明示した。