厚労省 サリドマイド治療でガイドライン
公開日時 2004/12/12 23:00
厚生労働省は12月10日、「多発性骨髄腫に対するサリドマイドの適正使用ガイ
ドライン(GL)」を公表した。サリドマイド治療について、日本血液学会が認
定する学会研修施設(04年7月現在、529ヵ所)で、同学会認定の血液専門医
(1935人)の指導のもと行うことを条件にした。各施設にはサリドマイド責任
医師と、院内薬局にサリドマイド責任薬剤師を配置。患者に対しては、家族か
ら薬剤管理責任者を選任し管理を求めるとともに、サリドマイドが不要になっ
たら残薬を責任薬剤師に返納させる。
サリドマイドは催眠鎮静剤として1950年代にドイツで開発されたが、妊娠中に
服用すると胎児に重大な悪影響を及ぼす恐れがあることが明らかになり、製造
承認は消失。しかし、99年ごろから多発性骨髄腫に対する有効性が指摘され、
国内でも医師の個人責任のもと個人輸入が行われている。厚労省が「医薬品等
適正推進事業」の一環として、日本臨床血液学会に作成を依頼していた。