【解説】 欧米の汎用は国内の「非」汎用
公開日時 2005/03/09 23:00
問題の原因は、国内で汎用規格とされる5mgが、「外国平均価格調整」の比較
対象となる各国では「汎用」ではないことだ。事務局の説明によると、同剤は
アジア人と白人で感受性が異なり、日本人では5mgが最適な症状の程度でも、
欧米人では10mgが適当という。これらから、米国では両規格とも同じ2.52ドル
(272.70円)、英国ではそもそも5mg規格がなく、10mgは米国より安い0.644
ポンド(127.40円)。
この結果、外国平均価格は「英国に引っ張られて」(事務局)、5mgより10mg
の方が安くなる。ところが、現行ルール下では、外国では非汎用でありながら
国内では汎用の5mgを基準に算定し、規格間調整により、今度は外国で汎用、
国内で非汎用の10mgの薬価を算定するため、国内薬価に外国平均価格との食い
違いが生じる。