中医協・総会 エルプラットなど薬価通過
公開日時 2005/03/30 23:00
中医協・総会は3月30日、ヤクルト本社の抗がん剤「エルプラット注射用100m
g」(一般名:オキサリプラチン)など3品目について、薬価を了承した。4
月6日収載予定。ただ、同剤を1瓶7万4087円と算定した根拠について櫻井秀
也委員(日本医師会副会長)が、「ルールだから仕方ないが、3国を平均して
それと比べて、というのは(極端に高い国に影響され)常識的におかしい」と
述べた。事務局の厚生労働省は、4月に開催予定の薬価専門部会でこの問題を
取り上げると応じた。
薬価算定組織の説明によると、同剤は、塩酸イリノテカンを最類似薬とした類
似薬効比較方式(1)と、有用性加算(2)で算定したところ、4万2047円と
なる。しかし、外国価格は、米国1988.52ドル(21万4561円)、英国330ポンド
(6万5340円)、ドイツ597.81ユーロ(8万525円)で平均12万142円となるた
め、引き上げ調整した。薬価算定をめぐる問題は3月9日の総会でクレストー
ル10mgの了承を見送った経緯があり、薬価専門部会でルールを見直すことにな
っている。
その他の2品目は、いずれも日本たばこ産業の抗ウイルス剤(HIV逆転写酵素
阻害剤)で、次の通り。
エムトリバカプセル200mg(エムトリシタビン)1750.90円=類似薬効比較方式
(2)、外国平均価格調整(引き下げ)▽ツルバダ錠(エムトリシタビン・フ
マル酸テノホビルジソプロキシル)3862.80円=類似薬効比較方式(1)